あの子が不倫していたというはなし。
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半月ほど前、気心の知れた年下の女友達とご飯を食べにいってきました。
彼女と自分は共通の友人もとても多いのですが、なかなか疎遠になってしまっていて、
ここぞとばかり、彼女に友人達の近況をいろいろ聞いてました。
数年前、共通の友人カップルが急に破局したことがあった。
彼らは学生時代から長く付き合い、社会人になったとほぼ同時に同棲を開始し、周囲はいずれ結婚をするもんだと思っていた。
それが、ある日「みなみさん、あの二人、別れたみたいですよ」とこっそり耳打ちされ、あんなに仲のよかった2人が何で?と驚いたのだが、まぁ、不確かでお馴染みなのは政治家の公約と男女の仲、何かあったんだろうけど、まぁお互い若いし、まだいろんな人と経験をするのもいいかもねと、遠くから見守ってたんだけども。
昨日、破局の理由が「彼女の不倫」だったということを知った。
相手は、妻子ある職場の上司だったようだ。入社早々ハードな部署に配置され、泊まりがけの仕事も多かったらしい。そこで、そういうことになってしまった。そして、何かのきっかけで同棲していた彼の知るところとなり、速攻で別れることになったらしい。
お互いの性格はよくしっているけど、彼女はその年代の女性以上にしっかりしていると同時に、奔放なところもあり、そこが魅力で私は尊敬もしていた。自分にはない感性を持っていた女性だったから。彼は、非常に真面目で、曲がったことが許せず、誰とも仲良くなれるわけではなかったけど、私は彼女と対極にあるまじめさがすごく好きだった。
その奔放さと、真面目さが、うまくお互いに無い部分を補って長く続いていると思っていたが、彼女がその奔放さを、間違った方向にあふれさせてしまった。
不倫についてはちょっと思うところがあって、心境が複雑なのだが、あれほど生産性のないものは無いと思うし、当人同士は法的にでも、世間的にでも、「不倫をした人」というレッテルで罰をうければいい。もしばれなかったとしても、一生の良心の呵責に苛まれるだろう。そんなことは天網恢恢疎にして漏らさず、なので当然のことだ。
しかし、本当に罪深いのは、罪のない周囲が傷ついて、「この人も裏切るのかもしれない」という、疑心暗鬼を植え付けることではないかと思う。不倫をされた彼は、次に付き合った女性も、同じことをするかもと疑ってしまうかもしれない。
相手のご子息は、父親が不倫をしているとわかれば、人間不信になり、まともな恋愛ができなくなるかもしれない。そして、疑われた方も当然傷つく。
全く関係の無い人が、全く関係の無い人に傷つけられるという、誰も責められないからこそ苦しい、途方もない負のループだ。お金や社会的な制裁だけでは解決することのできない闇がうまれてしまう。
不倫をした彼女からも、不倫をされた彼からも、いつか落ち着いて、2人から話を聞きたいと思う。